離婚を考えるときの、3つの視点

 今日は、前回お伝えした通り、離婚を考えるときに検討しなければならない項目を整理しようと思います。

1.離婚についての同意の有無
 ・相手方が離婚に同意しているかどうか?
 ・同意していない場合でも、裁判によって認められるような離婚原因があるか?
2.子どもに関すること
 ・親権:夫婦間に未成年の子がいる場合には、離婚に際して、夫婦の一方を親権者に定める必要がある。
 ・養育費:算定表を基準にして計算される。いったん決めても、後に、増額請求や減額請求をすることも可能。
 ・面会交流:監護親とならなかった親と未成年の子との面会の方法を定める。
3.お金に関すること
 ・財産分与:婚姻後に形成された夫婦の共有財産は名義に関わらず、二分の一ずつ分ける。
  (たとえば預貯金や不動産など)
 ・慰謝料:相手方に不貞があった場合などが代表的なケース
 ・年金分割:合意によって、婚姻期間中の厚生年金の払込保険料を最大0.5の割合で分割することができる。
 ・婚姻費用:夫婦には、婚姻費用の分担義務があり、別居中は、夫(妻)に対して生活費の請求ができる。
  算定表をもとに計算される。

※以上の内容は、法律事務所の資料に基づき作成しています。

 このような項目を考えていかなければならないようです。
上記の内容を整理するのに使った資料は、3件目の法律事務所で頂きました。
離婚を専門に扱い10年以上とおっしゃっていて、とても頼りになる先生でした。夫の主張が書かれた手紙を丁寧に読み、私が心配していることを話すと、すぐに「それは離婚問題でいうと、この項目のことにあたり、このような基準で判断されるから、夫の言い分は通らないよ。だから、あなたが現状、何も焦って動く必要はないです。言われたとおりにする必要は全くないです。」最初にその言葉を頂いて、ほとんどの心配事が無くなりました。
 お互いに言い分があることは当然のことだろうと思います。夫からの主張も、決して嘘ではなく、彼はそのように私のことを見ていたということは、彼にとっては事実であり、彼から見た現実であろうと思います。それは、私も同じです。言い分というのは、そういうことだと思います。
 ただ、結婚生活13年、夫はローンを組み、働いてきた。一方で、私は、パートをしながら子育てとお家を管理してきた。この事実を、裁判所はどう判断するのか。誰にどの権利を認め、今後の生活をどうしていくべきだと、判断するのか。法律は、これまでのたくさんの夫婦の在り方を反映させたものだと思います。私が、夫との離婚に同意すれば、離婚を成立させることは簡単です。ただ、大事なことは、離婚後、どうやって子どもたちを育てていくのか、そのことを具体的に決めなければならない、親としての責任を決めてしっかり努められるようにしておかなければならない。離婚をした夫婦が、お金の話を相談で決めていく、夫が言うような「とりあえずやってみよう」というやり方は、問題を先延ばしにしているだけなんだな、ということが分かりました。

 2件目と3件目の弁護士の先生が共通して言っていたことは以下の通りです。
私の不安としていた項目も合わせて書いておくので、理解しやすいかなと思います。

 Q. 夫に言われるがままの内容で、離婚をすぐにしなければならないんですか?
A. する必要はありません。
 裁判で争うような離婚原因(不貞など)は今回はないため、離婚が成立するためには私の同意が必要です。とすると、私側には、離婚のための条件が揃ったら離婚に同意する、という進め方が可能であり、すぐにしなくてもよいです。つまり、条件を慎重に考え、交渉し、納得したら離婚をするという、流れでよいです。

Q.すぐに出ていかなければなりませんか?正社員にもならなければいけませんよね?
A.出ていく必要はありません。また、今回の離婚に関して言えば、正社員になるかならないかは全く関係ありません。現状は、夫が出て行って、別居中であるということ。私は、夫に生活費を求めることができ(これを「婚姻費用」というそうです。)、今の一軒家にも住み続けていてもよいです。少なくとも、離婚が成立するまでの期間は、この「婚姻費用」を、夫からもらえるため、それで生活をし、色々と整理をし、正社員に関しては、自分のキャリアの観点からゆっくりと考えられたらいいと思います。離婚が成立した後も、「婚姻費用」はもらえなくなりますが、すぐに退去しなさい、ということは言われません。

Q.収入の少ない私が、子どもたちの親権を持つ、監護していきたい、ということは主張できないですよね?
A.できます。
むしろ、これまで監護してきた私に、親権や監護権を裁判所は認める傾向が強いです。これまで子どもたちがそれで無事に生活できていた、それを変えなければならない事柄が特になければ、現状維持でよい、とすることが多いです。私の場合、親権が持てなくなるパターンは、二人の子どもたちが、私と住むことが絶対に嫌だと言ったり、親権のための周辺調査をされたときに、幼稚園や小学校から虐待を疑われるような事例があったという証言があったりなど、子どもを母親から離す必要性が認められる場合に、親権を持たせないということがあります。(すべては一例ですが、そのようなこともありますよ、と話してくださいました。)
そして、親権と監護権を持たない親は、大体その収入に応じて、「養育費」というのを払う義務があります。それを生活費にして、生活ができます。決して十分ではないですが、生活はできるでしょう。また、大学進学費用など、一時的に大きな出費がある場合などには、「収入に応じて、その費用を分担する」というような取り決めを予めしておくこともできます。

 私の大きな不安は、この三つでした。(財産はもうどちらでもいいかなと思っています。)
これらの不安に押しつぶされそうになりながら、私は、夫に言われたとおりに、アパートを探しに行き、面接も受けに行き、なるべく早く出ていけるよう自宅の自分のものを処分し始めていました。
 今も、そのことは基本的には変わりません。なぜなら、子どもたちと生活を改めてするにしても、今の私は頼りない親であると思うからです。収入が少ないことが一番大きいです。最初の頃に書きましたが、「さんかく」が私に言った「仕方が無いんやんな。」ということを二度と言わせないためにも、私は自立する必要があると思っています。
 でも、恐怖に似た不安はほとんど無くなりました。と同時に、弁護士の先生に入ってもらう必要がありそう、つまり、夫とは話し合いでは解決できない、という現実が、別の不安を大きくしています。
 今度4/17、2件目の弁護士事務所に再来所する予約を入れています。
・先生に相談しようか、3件目の先生に相談しようか、その日の話した様子から決めようと思っています。
・調停離婚の手続きをする前に、段階的に話し合いができないか相談したいと思っています。
夫と直接私が話をしてみる、そして、それが無理そうなら、先生を代理人として夫と協議し離婚を進めてもらう
そうしたことが、可能なのかどうか、すべきなのかどうか、相談をしてこようと思います。まだ、夫は分かってくれるんじゃないかと信じている部分もあります。一方で、親権や一軒家については、譲らないのではないかとも予想しています。
 弁護士費用は驚くほど高いものでした。10万単位で出費がありそうで、相談項目が増えるごとに費用も加算されていきます。でも、必要なことかなと今は思っています。

「さんかく」は元気に登校していきました。
「まる」は熱を出して、今夫がみています。夫の提案してきた生活、半分ずつ子どもの面倒をみるということは、すでに始まっています。
「さんかく」が今朝言っていました。
「こっちのほうがよく眠れるんかな。お母ちゃんと離れるのが嫌になってきたな。」と。
「まる」も熱を出していたせいか、
「おかいさん(お粥)は、お母ちゃんのがいい。仕事が終わったら、来てくれる?」と言っていました。
 二人に私は言いました。
「したいようにしたらいいよ。お母ちゃんは17時には仕事から帰るからね。もし、一緒に居たくなったり、不安になったら、お父ちゃんに連絡してもらいな。お家にいるからね。」


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